インザラフのポップアップカフェを経験後、自分のお店を開いた店主を訪ねる「お店探訪」。
2回目は「ごきげんCAFE」さんです。
2016年から2年半、毎週木曜日の朝に営業していた「朝じかんCAFE」。ご夫妻で、旬の野菜とスパイスを使ったカレーとおかず、自家焙煎珈琲を提供していました。
自分たちの場所がほしいと、2019年に西荻窪駅南口、神明通り商店街に「GOKIGEN WORKS」をオープン。最初はイベントを開催するなど不定期のオープンでしたが、翌20年から「ごきげんCAFE」として「スパイスごはん弁当」と「自家焙煎珈琲」のお店をはじめました。
3周年を迎えた「GOKIGEN WORKS」さんを訪ね、「スパイスごはん弁当」を担当する景さんにお話を聞きました。
「子どもの頃、祖母が喫茶店をやっていたこともあって、いつか自分もお店を持ちたいと、ずっと思っていました」
長女が幼稚園に入るタイミングで退職したことをきっかけに、スパイス料理の勉強をはじめることに。
「当時は2人目を妊娠中で、とても直ぐに何かできる状況ではなかったけど、先に向かって何かやっていることが自分自身の安心材料になっていたと思います。結果的に料理だけでなく、スパイスの使い方や効能なども教えてもらえたので、すごく役に立ちました」
初めて料理を提供したのは、上石神井にある「東京おかっぱちゃんハウス」。
「おかっぱちゃんハウスの古民家の佇まいがすごく好きで、お料理ができる友だちと一緒に、1日だけ開きました。それがすっごく楽しくて、やっぱりいつかこんなふうに仕事として形にしたいと思ったきっかけです」
その後、偶然、自宅近くにある「インザラフ」を発見。
「家からの距離感が絶妙だったのと、週に1回、朝だけの時間でトライさせてもらえることになったのが決め手。インザラフの“子ども大歓迎”という雰囲気と、オーナーの弘子さんに『どうぞどうぞ!』と背中を押してもらえたことも大きかったです」
ポップアップをはじめて、自分が開きたいお店をイメージするのに役立ったのが間取りだそう。
「子連れの方は小上がり、お友だちとお話ししたい人はテーブル席、私たちと喋りたい人はカウンターみたいな感じで、店内が3つのスペースに分かれているのがよかったです。私はカウンターがあるのが好きだなというのを再確認できたり、ひとりで過ごしたい人は何が必要かとか、いろいろ試すこともできました」
次第に、自分たちの場所がほしいと思うようになり、スペースをオープン。
現在は、木曜と金曜に景さんが「スパイスごはん弁当」のお店を、水曜には夫、勲さんが自家焙煎珈琲の提供と販売をする「珈琲STAND」を開いています。
「定期的に買いに来てくれるお客さんがいたり、お喋りだけしていく近所のおじちゃんがいるのも、いいなぁと思ってます。最初にイメージしていたお店ができてるわけではないけれど、自分たちのペースで、お店を育てていけたらいいなと」
「ありがたいことに、もっとお店を開けてほしいいう声もあるんですが、そう言ってもらえるクオリティーをキープできているのは、今のやり方だからだと思うので、無理せず、楽しめる範囲でやるように自分に言い聞かせています。苦しくならないように。私が不機嫌になるとカレーは絶対美味しくならないと思うし(笑)」
ポップアップカフェを考えている方は、ぜひ一度やってみてほしいと言います。
「失敗してもいい。1回やるとイメージが湧きます。できることと、できないことの選別もできる。小さいことでも、できることをやってみる。私の場合、次につながるかわからない1日限りのカフェ(おかっぱちゃんハウス)や、お客さんが来るかわからない朝3時間だけのカフェ(朝じかんカフェ)がそう。その時のできる範囲、手が届く範囲でやってみる。いきなり理想のことやろうとすると尻込みしてしまうことも、“これくらいだったら”という範囲を手探りしていくことで道が見えてくることもあります。インザラフはそれをさせてもらえる場所だと思います」
おいしいごはんと珈琲を提供するだけでなく、場を作りたい。そんな景さんと勲さんのお店にいくと、いつもあたたかい気持ちになります。
今日も元気をもらえました。おじゃましました。
ごきげんCAFÉ
<営業日>
水 :珈琲STAND
木・金:スパイスごはん弁当
※毎週木曜、インザラフ「ごはんとひとしごと」にて、「ごきげんCAFE」のスパイスカレーを提供中。こちらもぜひご利用ください。
ポップアップカフェ「朝じかんCAFE」のお話は、こちらのブログもどうぞ。
↓ ↓ ↓
Komentarze