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未希子 坂田

ポップアップカフェ営業中! 〜CAFE CANTUS〜

更新日:2023年7月26日

いつか自分のお店を開きたい

こだわりのメニューや食材を多くの人に紹介したい

人と人がつながる場を提供したい


インザラフのポップアップカフェは、さまざまな想いを持った店主たちが営業しています。


そんな店主たちの想いやこだわりをお伝えする「ポップアップカフェ営業中!」。


今回は、毎週月曜日に営業中の「CAFE CANTUS」をご紹介します。


2023年4月にオープンした「CAFE CANTUS」は、宮城県出身のご夫妻が店主を務める、コーヒーと手作りのお菓子とフレンチトーストのお店です。


(「CAFE CANTUS」Instagramより)


店名の「CANTUS」とは、ラテン語で「歌」や「旋律」を意味する言葉。ご夫婦それぞれ、音楽をしていた経験から、コーヒーやお菓子の味わいを考えたり作ったりする過程や工程が、曲を作ったり奏でたりするイメージに似ていると感じ、名付けたそう。


そこには「好きな音楽を聴いた時に感じる高揚感や安心感を、私たちのコーヒーやお菓子の味わいから感じとっていただけたらうれしいな」という想いが込められています。


「近い将来、珈琲豆と焼き菓子の販売を兼ねた喫茶店を開くことを考えていて、ぶっつけ本番でいくよりは、シェアカフェで経験を積みたいと思っていました。やってみることで、課題に気づいて対策を考えられたり、臨機応変に対応する力を身に着けられたりするんじゃないかなと思ったのがきっかけです」


そう話すのは、調理を担当する奥さん。ネットでシェアカフェを探していてインザラフにたどり着き、自宅から比較的近いこともあり、見学にいくことに。


「キッチンがしっかりしているのと、食器など荷物を持ち込めるのもいいなと思って、利用することに決めました」


見学から実際にオープンするまで約半年。すぐにお店を始める方が多い中、準備にじっくり時間をかけていたのが印象的でした。看板メニューとなるフレンチトーストも半年間かけて試作を繰り返したといいます。


(「CAFE CANTUS」Instagramより)


「コーヒーを主体にすることが本来の目的ではあったのですが、来て下さるお客さまにご満足いただけることを一番に、メニューを考えました。都内のお店を食べ歩いたり、SNSでリサーチを重ね、お客様に必要とされているものを軸に、自分たちが作りたいもの、挑戦してみたいものを加えて、お楽しみいただけるように構成しました」


お店のもうひとつの特徴は食器。蚤の市などを巡りながら、ひとつひとつ集めたそう。


「カップやカトラリーからも、何かしら自分たちらしさを表現したいと思って、国や年代にとらわれず、ユニークで素敵なもの、この先も残していきたいデザインのものなどを集めました」


コーヒーを担当する旦那さんが、お客さんひとりひとりに合った器を選んでくれるので、どんなカップで出てくるのかも楽しみです。


(「CAFE CANTUS」Instagramより)


オープンから3ヶ月。たくさんの気づきがあったといいます。


「食器や器具、装飾品など、可能な限り「CAFE CANTUS」を表現するために、持ち込むものが多いのと、他の日は会社勤めをしているので、お店を開ける当日の朝に全てのメニューの仕込みをおこなうので、はじめはとても大変でした。オープン時間が遅れることもしばしばあり、苦戦しました」


「でも、営業してみたことで反省点や課題も含め、見えてきたものや得られたものがたくさんありました。仕入原価、周辺のニーズ、平日営業のリスク、必要な設備、店内の動線、効果的な宣伝等々、どれもこれも今後に必ず役に立つものばかりで、やってみて本当に良かったと思っています」


はじめから、自分たちのお店を開くことを考えていたご夫妻。開業に向け本格的に動き出すため、7月でポップアップを卒業することになりました。


開業を目指すのは、おふたりの故郷、宮城県です。


「地元の仙台に、いい物件を見つけたので、思い切って申し込むことにしました。うまくいけば秋にはオープンできるかなと思います。震災から既に12年が経過していますが、まだまだ何か地元にとってプラスになることをできれば良いなと思っています」


(「CAFE CANTUS」Instagramより)


お店をやりたいと思ったのは、震災後のこと。幸い、家族は無事で大きな被害はなかったものの、さまざまなことを考えるきっかけになったといいます。仙台は都会ではあるけれど、もっと賑やかな街にしたい。そのために自分たちができることはなにか。たどり着いたのは、人が集まる喫茶店を開くことでした。


「喫茶店で働いた経験もないし、お菓子は人並みには作れるけれど、それではダメ。もっとキャリアを積むため、資金を稼ぐために上京しました。私は会社勤めをしながらフランス菓子の教室に通ったりしながら腕を磨き、夫はコーヒー関連の会社に就職し、焙煎や豆のことを学んでいます」


全てがお店を開くための準備。地元で何かしたいという強い思いがあってこそできることだと思います。


半年間、試作を重ねてきたフレンチトーストも「実はまだ納得していない」のだとか。「更なるリニューアルを予定しています。今までは割と大人味だったのですが、より身近で、思い出してまた食べたくなる味を表現したいと思っています」



「CAFE CANTUS」のテーブルには、いつもかわいらしい花が飾られています。お客さまを迎える準備が整った、パリッとした空間。ひとつひとつに店主の想い、お客さまへの愛情が感じられ、また来たいと思わせます。


この先もずっと応援したくなるお店です。


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ポップアップカフェ【CANTUS】

毎週月曜日 12:00〜21:00

@cafe_cantus

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